理事長挨拶
2019年10月25日の第34回日本病院歯科口腔外科協議会総会・学術集会は、飯田明彦大会長のもと札幌で、「病院歯科を結ぶ」をテーマに学術集会では、様々な規模や立場の病院歯科が、地域の中でどのような特色を持ち役割を果たしていくのか、またそれをどのように連携させていくべきか、ということについて活発な討議を行いました。 会場は、第64回公益法人日本口腔外科学会総会・学術大会 大会長 高橋哲教授のご厚意により、口腔外科学会総会の第3会場を使用させていただきました。当日の理事会・総会を経て、翌日より、薬師寺登前理事長の後を受け、理事長に就任することになりました宮田勝です。
日本病院歯科口腔外科協議会は、病院歯科口腔外科の発展を期し、口腔顎顔面領域に関する研究の進展と知識の普及を図ることを目的に設立された全国の病院歯科・歯科口腔外科に勤務する歯科医師の団体です。1986年に設立しております。2020 年で35年目になります。近年、医科、歯科を問わず、医療を取り巻く環境の変化、諸事情は急速に変化しています。従来考えられてきた枠組みでは対応しきれない状況となっています。とりわけ、私たち病院歯科、病院歯科口腔外科では、数年単位で大きな変革を求められてきています。病院を中心とした地域環境の確立が高齢社会ではより重要となっており、地域住民や歯科医師会からの期待も大きくなっております。従来の制度と概念が急速に改変されているものに、例えば、医療改革、臨床研修医制度、医療倫理、医療連携、医療経営、医療安全等新たな課題がいくつも現れます。病院歯科、病院歯科口腔外科では、歯科医師数一人、二人という体制が多く、三人以上の施設が少ないのが現状です。また、三人以上の施設では地域の核になるより多くの役割を担うことが求められています。責任者として赴任が決まったり、赴任病院で新たな役割が加わった折など、時に方向性に迷うことも少なくありません。私たち、日本病院歯科口腔外科協議会は、様々な病院歯科口腔外科勤務医の情報交換の場として活動を続けております。本協議会は、口腔外科領域のみならず、病院内での歯科の役割全般を対象としています。多くの課題に対して会員の皆さんと議論を深め、広く社会に課題を提起し、その解決策を病院勤務歯科医師のみんなで考えていきたいと願っております。
先輩諸氏、理事はじめ役員の皆様、会員の皆様、これから入会されるみなさま、これから2年間よろしくお願いいたします。
2019年10月26日
宮田 勝
歴代理事長名
薬師寺 登先生
寶田 博先生
山田 祐敬先生
故 田中義弘先生